NANCiS(市民社会スペースNGOアクションネットワーク)は、紋別アイヌ協会の先住民族
としての権利を求める行動に賛同します。皆様のご理解とご協力をお願いいたします。
2020年3月26日
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私たちは、紋別アイヌ協会の勇気ある行動に共感し、応援します。
アイヌ(=ひと)の権利をめざす会
共同代表 貝澤耕一/宇梶静江/萱野志朗/田澤守/OKI
2019年9月1日、紋別市藻鼈(モベツ)川で、紋別アイヌ協会(畠山敏会長)はアシリ
チェプノミ(新しい鮭を迎える儀式)用の鮭を捕獲しました。紋別アイヌ協会は事前に鮭
を採ることを口頭で振興局に伝えていましたが、振興局からは、「規則の定めるとおり特
別採捕許可申請書類を知事に提出し、許可が下りてからにしてほしい」と回答がありまし
た。それに対して紋別アイヌ協会は、先住民族の権利を主張するために、採捕を実行しま
した。
私たちは、紋別アイヌ協会の勇気ある行動に共感し、応援します。
私たちは、太古の昔から、自然の恵みを生業としてきました。先人たちは常に神々に断
りを入れ、生活に必要な木や草、鹿や鮭をいただき、その恵みに感謝しながら生きてきま
した。そして、それは代々受け継がれてきました。
ところが、突然海を渡ってきた人たちは、なんの断りもなく、ここに住んでいた私たち
を無視して、土地を奪い、生活を奪い、文化をも奪いました。私たちは、それまでと同じ
く、自然からの恵みで生活しようとしましたが、それは私たちの気づかないうちに、法律
違反とされ、違反すると罰せられました。長い間先人たちが培った生活の知恵や、決まり
ごとは無視されて、圧倒的な数の差によって、日本国の法律を押しつけられてしまい、多
くのアイヌたちは抵抗もできないままに、その生業を変えていかざるを得ませんでした。
1984年、北海道ウタリ協会が政府に要求した「アイヌ新法案」の中で、アイヌの権利
についての実情を訴えました。1997年にアイヌ文化振興法が、さらに2019年に同法に代
えてアイヌ施策推進法が制定されましたが、先住民族としてのアイヌの権利には触れられ
ていませんでした。
そんな中で、紋別アイヌ協会が、先住民族アイヌとして、正々堂々と鮭を採ったことに
感動しました。私たちアイヌが鮭を採るための許可を得る必要があるのは、水の神であ
り、鮭の神、大自然の神たちだけであります。
アイヌモシ?に勝手に入り込み、数が多いからと勝手に決まりごとを押しつけてきた多
数者、せめて、海、川、山での生活に必要なものは自由に採ってもいいのではないでしょ
うか!
紋別アイヌ協会の先住民族としての権利を求める行動に賛同し、協力し、アイヌ民族と
して権利を主張します。
2020年3月15日