NANCiS2周年記念シンポジウム『私たちは沈黙しない』動画を公開しました

 昨年(2020年)11月30日(月)にオンライン開催した、市民社会スペースNGOアクションネットワーク(NANCiS)2周年記念シンポジウム『私たちは沈黙しない 〜コロナ禍、権威主義、ポピュリズムのただ中で、私たちは市民社会スペースをどう守り育てるか〜』の動画をYouTubeで公開しました。本シンポジウムには、国内外の市民社会スペースの最前線で取材を続け、NGO/NPOにも詳しいジャーナリスト・キャスターの堀潤さんをスピーカーに迎え、国内外の市民社会スペース擁護の最前線に立つ方々からの発言も含め、大変貴重な内容となっています。ぜひご視聴ください。

<シンポジウム視聴URL(YouTube)>
https://youtu.be/-E9a3TR1rOw

<シンポジウム概要>
日 時:2020年11月30日(月)14時〜16時
方 式:YouTubeライブによるオンライン開催

開催趣旨
 国内外の市民社会スペース(市民やNGO/NPOが自由に表現、言論、活動できる社会スペース)全般の問題に対応するため、2018年5月に「市民社会スペースNGOアクションネットワーク(NANCiS)」を設立してから2周年。この間、私たちは「来るべき危機」としての特定秘密保護法や共謀罪法の動向に注視する一方、あいちトリエンナーレ2020『表現の不自由展・その後』をめぐる事態や、香港国家安全維持法の制定と直後から始まった弾圧など、国内外の権威主義、ポピュリズムの台頭に伴う事態や、自由な表現・言論への抑圧、弾圧が相次ぐ、息苦しい時代を過ごしてきました。また、コロナ禍は物理的に私たちの交流の機会を奪い、なお一層、私たちにとっての市民社会スペースは狭まり、息苦しさを感じるものとなっています。
 このような状況の中で、私たちはいかにして沈黙せず「もの言う人々」であり続けることができるでしょうか。また、社会の中で孤立しやすい、自身の表現・言論・活動によって暴力的な圧迫や弾圧を受ける当事者とつながり、傍観者ではなく共に支え合うことのできる人々を増やしていくことができるでしょうか。今回は、自身も報道・言論の世界に身をおき、国内外の市民社会スペースの最前線で取材を続け、NGO/NPOにも詳しいジャーナリスト・キャスターの堀潤さんをスピーカーに迎え、さらに国際協力NGO界で市民社会スペースの問題に中心的に取り組んできた谷山博史さん、市民社会スペースをめぐる国内外の問題に通じたNGO/NPO、市民運動、学識者、法律家のみなさんと共に、具体的な状況を踏まえながら議論を深めます。

プログラム
1)現場からの発言
・香港国家安全維持法の制定・弾圧
・札幌での首相街頭演説ヤジ身柄拘束事件
・あいちトリエンナーレ「表現の不自由展・その後」
・沖縄の諸問題(米軍・基地問題など)
・世界で広がる市民社会への弾圧
2)堀潤さんからのコメント&スピーチ
3)パネルディスカッション
・市民社会スペースをいかに守り・広げるか
・日本的な市民社会スペースの問題(忖度・萎縮)にどう取り組むか など

登壇者(順不同)
堀 潤さん(ジャーナリスト・キャスター)
谷山 博史さん(NANCiSコーディネーター、JVC顧問、JIM-Net顧問)
八木 巌さん(NANCiS共同代表、名古屋NGOセンター代表理事)
宇井 志緒利さん(立教大学元特任教授、アジア保健研修所(AHI)元職員)
小川 隆太郎さん(弁護士、秘密保護法対策弁護団)
香港国家安全維持法、札幌での首相街頭演説ヤジ身柄拘束事件の関係者の方 他

主な登壇者のプロフィール
堀 潤(ほり・じゅん)さん

 ジャーナリスト・キャスター。1977年生まれ。NPO法人8bitNews代表理事/株式会社GARDEN代表。元NHKアナウンサー、2001年NHK入局。「ニュースウォッチ9」リポーター、「Bizスポ」キャスター。2012年UCLA客員研究員、日米の原発メルトダウン事故を追ったドキュメンタリー映画「変身 Metamorphosis」制作。2013年NHKを退局。NPO法人「8bitNews」代表。2016年株式会社GARDEN設立。2020年3月映画「わたしは分断を許さない」(監督・撮影・編集・ナレーション)公開。出演中の番組:TOKYO MX「モーニングCROSS」キャスター、J-WAVE「JAM THE WORLD」ニュース・スーパーバイザー、ABEMA TV「ABEMA Prime」コメンテーター。

谷山 博史(たにやま・ひろし)さん
 市民社会スペースNGOアクションネットワーク(NANCiS)コーディネーター。日本国際ボランティアセンター(JVC)顧問。日本イラク医療支援ネットワーク(JIM-Net)顧問。1986年からJVCのスタッフとしてタイ・カンボジア国境の難民キャンプで活動するのを皮切りに、タイ、ラオス、カンボジア、アフガニスタンに計12年間駐在。東京では事務局長や代表理事を務める。2015年から2019年まで国際協力NGOセンター(JANIC)理事長。イラク戦争の検証を求めるネットワーク呼びかけ人、戦争をさせない1000人委員会呼びかけ人、NGO非戦ネット発起人など多数のネットワークに関わる。